第231話 震災で知った、働けることの喜びと人の役に立つことの尊さ
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今年は新年早々、大きな災害と事故が起きました。少し遅くなりましたが、被害にあわれた方々、お亡くなりになった方々には、お見舞いとお悔やみを申し上げます。
世の中一寸先は闇。何が起きるか分からない状況ではありますが、北陸の能登地方では数年前から地震が頻繁に起きていたことを考えると、地震への備えが非常に大切だと感じます。
北陸地方には、当社のお客さまで、数か月前までコンサルティングを行っていた総合建設業の会社があります。心配になって、少し落ち着いたころを見計らって連絡を入れたところ、それほどの被害はなかったとのこと。
不幸中の幸いであったものの、避難を余儀なくされるし、休みにもかかわらず会社に出社しなければならなくなったとのことで、正月気分は吹き飛んだようです。
「先生、しかし災害が起きるたびに思うのですが、何事もなく普段から働けるというのは喜ばしいことですね」「ウチは土木をやってますし、建築もやってますから、困っている人たちの役に立てると思うんですよ」。こんな話をしてくれました。
健康で生活の基盤がしっかりできていなけば、元気に働くことはできません。今回の震災を考えてみれば、働くことの喜びと人の役に立つことの尊さが理解できるはずです。たとえ普段は不満が多かったとしても…。
翻ってコンサルタントです。コンサルタントは、占い師の次に怪しい職業だと言われています。それは多分、実体がないからでしょう。したがってコンサルタントを虚業という人もいます。
そうであれば金融サービスも虚業になってしまいます。ネットサービスもしかり。しかし金融もネットも社会活動をしていくうえでは不可欠であり、なくてはならないものです。それと同じで、コンサルタントは企業経営者の方々には、なくてはならないものです。
製造業は虚業でしょうか、実業でしょうか? 不動産業はどうでしょうか? 実態があるので実業と言う人がいますが、それは正しいでしょう。
しかし最近になって、またも某自動車メーカーで試験データを改ざんするという不正が発覚しました。「またか!」という思いです。
詳しくはお話ししませんが、知り合いの方で、土地売買に絡んで人生を賭けた夢を食い物にされた方がいます。新手の詐欺のようなものです。
また震災地域に空き巣に入って人の物を盗んだり、義援金の募集を装った詐欺が確認されています。決して許されるものではありません。
こう考えてみると、世の中にあるのは虚業と実業ではなく、善行と悪行だということが分かります。古今東西、悪が栄えたためしはありません。天罰が下るでしょう。
建設業は、橋や道路や建物を作って社会に貢献しています。コンサルタント業は会社を成長させ、繁栄をもたらすためのお手伝いをして社会に貢献しています。どちらも価値を生み出し、富を増やすお手伝いをしています。そして人の役に立つ仕事をしています。
コンサルタントの中には悪行を行う輩もいますが、当社は働ける喜びと、人の役に立つ尊さを噛みしめながらコンサルティングを行うことを誓います。