第283話 ショールームイベント開催は企画が命

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「先生、企画書できました!」
こう勢いよく報告してきたのは、当社のクライアントA社の二代目後継社長です。後継社長は、自分の父親である現会長のやり方を見てきました。最近社長に就任したのをきっかけに、少しずつですが自分の意見を言えるようになってきました。
例えば、ショールームイベントのやり方もそうです。これまでは現会長の指示により、言われるままイベントを開催してきました。しかし、イベントのやり方に改善点があるのではないか、少しやり方を変えてみたらどうか、こんなことを思うようになりました。
そこで自分なりにイベントの企画書を作り、実際に開催してみたというのです。もちろん会長には報告し、了解済みです。
さて問題は、そのショールームイベントはどうなったか、です。結論だけからいえば「変わらず」です。何が変わらなかったかと言えば、集客率、見積もり獲得率、契約率です。
これまでのやり方は、無駄?なところにお金をかけているのではないかという思いがあって、コスト削減を図りました。しかし、その分は違うところにかけました。
具体的に言えば、これまで新聞折り込み広告にお金をかけすぎていたものを、今回はそれをやめて、商業施設のイベントフロアを借りることで集客しようとしました。ここにお金をかけたのです。イベントフロアなら人が集まりやすい場所なので、集客数も伸びるだろうとの考えです。
しかし、結果は変わらず、です。要するに、1組当たりの集客コスト、1組当たりの見積もり獲得コスト、1組当たりの契約獲得コストは、これまでと同じという結果になりました。
「先生、会長に許可を取ってやってみましたが、結果は変わりませんでした」「残念です」「どこがいけなかったんでしょう?」
そこで今回は、通常のコンサルティングとは少し方向性を変えて、イベントの戦略についてのコンサルティングになりました。
多くの方は、イベントを開催しようとすると戦術から入ってしまいます。イベントは当然チームで開催しますので、そのチームの構成員の役割分担とか、展示品の選定とか、スケジュール管理とか、イベント当日の接客マニュアルとか…。そのようなことを事細かく決め、ミスのないように、失敗しないように気を配ります。しかし、肝心の見積もり獲得や契約獲得のことは頭にありません。
もちろん企画書を作っていますので、目標数値は明確に出しています。ところが、いざイベント開催となるとイベント開催が目的になってしまい、契約のことをすっかり忘れてしまいます。
「そんな馬鹿な」と思うかもしれませんが、特にメーカーのショールームを借りてイベントを行う場合は、この傾向が強くなります。なぜならば、メーカーにみっともないところを見せたくないという心理が働くからです。
また集客もそうです。集客ができない場合、メーカーのショールーム担当者に「お客さん来ないですねぇ」などと言われてしまいます。そうしようものなら、何としてでも集客しようとします。本物であろうと違う人であろうと、お構いなしです。
こうなると、イベントを開催したという事実だけが残り、自社にとっては何の価値もないイベントになってしまいます。
さてタイトルにあるように、ショールームに限らず、モデルハウスでも住宅完成見学会でも展示会でも、イベントを行うときは企画が重要です。まずはイベントの骨格(戦略)を決め、そのあと戦術的な肉付けをしていきます。
そのとき、あまり細かくする必要はありません。割とざっくりで結構です。どのみちイベントは、その通りには進行しません。多少余裕を持たせた方がいいというわけです。
このイベントの骨格である企画書を、当社では「BS企画書」と呼んでいます。「ビジネスショールームイベントの企画書」です。クライアントの皆さんには、自力でこの企画書作りを行っていただいています。もちろん、当社がアドバイスを行います。
BS企画書のキモは、見込み客集客から契約までの戦略を作ることにあります。そしてチーム全員のコミュニケーションと情報共有です。決して方法論ではありません。
皆さんが間違えやすいのは、イベントを上手くやろうとか、ミスなくやろうとか、失敗しないようにしようとか、そのようにイベントを開催してしまうことです。
そうではなく、多少ごたごたしようと、不細工なやり方であろうと構わないということです。要は、本物の見込み客に大勢来場してもらい、見積もりを獲得できて、契約してもらうことです。ここを忘れてはいけません。そのためのイベントであり、そのための企画書作りです。
ショールーム、モデルハウス、住宅見学会、展示会…。イベントを行うには企画が命です。見込み客集客から契約までの、さらにその先、リピーターづくり、ファンづくりの企画書「BS企画書」で、当社は皆さんのイベントを成功に導きます。