第281話 企業における対症療法と根本療法の違い

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「先生、また風邪ひいちゃいました。一週間寝込んでました」
こう話すのは当社のクライアントC社長です。これまで何年も風邪をひいたことがないのに、昨年から今年にかけて2回も風邪をひいてしまったとのこと。どうやら今シーズンは、インフルエンザ薬が不足するほどインフルエンザが大流行しているようです。
「手洗い・うがいはきちんとやってたし、予防接種もうけていたのにどうなっちゃったんですかね?」
まあ、そうは言っても風邪をひくときは引くのであって、引いてしまったら安静にしているのが一番ということになります。
さて、皆さんはインフルエンザにかかわらず風邪をひいたらどうしますか?熱っぽいとか、鼻水が出るとか、咳が出るとか。調子が悪いなと思ったら、風邪薬を飲んで早めに休むでしょうね。
風邪の諸症状が出ているので風邪薬を飲む。風邪のひき始めなら総合感冒薬。熱が出ているなら解熱剤。鼻水が出るなら鼻水止め。咳が出るなら咳止め…。これは正しいですか?
風邪をひいてしまったあとなら、諸症状の緩和のために薬を飲む。これは正しいと言えるでしょう。
しかし風邪をひくその前に、風邪をひかない体質にすることの方が重要です。体を温める。免疫力を高める。運動をする。睡眠を十分にとる…。こういったことが大切です。
風邪の諸症状を緩和するために風邪薬を飲む。これを対症療法と言います。一方、風邪をひかない体質にする。これを根本療法と言います。
冒頭の方のように、風邪をひかないように予防をしていれば、たとえ風邪をひいても軽い症状で済むことは十分考えられます。したがって、かかる前の用心が大切です。
会社の経営にも同じことが言えます。当社はセミナーやコンサルティングで「会社のフェーズを上げてください」と申し上げています。フェーズというのは、会社のステージと言ってもいいでしょう。
会社のフェーズを上げずに売り上げだけを上げても、その場はいいかもしれませんが、将来的には問題が起きます。単なる売り上げ増大は「膨張」だからです。なぜ膨張がいけないかというと、いずれしぼんでしまうからです。もしくは、突然爆ぜてしまうからです。したがって、フーズを上げてくださいと申し上げているのです。
皆さんは、ショールームやモデルハウスを作れば集客できると思っていませんか? もしくは展示会に出展すれば、見込み客が来場してくれると思っていませんか? 運が良ければ、集客できて契約できるかもしれません。しかし、それは単なる膨張です。
そうではなく、見込み客開拓から契約までの導線を作ること。こちらの方が大切です。導線を作って、その導線を管理する。その中で社員が育っていく。これこそがフェーズを上げることになります。
社員を教育するためのプログラムを導入したり、外部の研修に参加させたりする経営者の方は多いでしょう。しかし、それでフェーズの上昇を伴って売り上げが大きく伸びただとか、会社が大きく育ったとか、そういった話は聞いたことがありません。それは単なる対症療法だからです。
そうではなく、会社を持続的に成長させるには根本療法でなければなりません。何のためにショールームやモデルハウスを作るのか、何のために展示会に出展するのか、それをどのように集客・契約につなげるのか、考えたことはありますか?
導線がきちんとできていれば、その導線に従って営業活動ができているかを検証することで管理ができます。そして導線があるから社員も育つのです。お仕着せの社員教育なんか何の役にも立ちません。無駄なことをやっているのです。
導線を作ることにより社員が育ち、会社のフェーズが上がり、その結果、売上・利益になって会社が成長する。この一連の流れを理解できている経営者の方は少ないのが現実です。
皆さんは、目の前の症状に対処しようとします。本来やるべき根本的な治療を忘れているのです。それが普通の経営者であり、逆に言えば一流の経営者は、その辺のロジックが理解できていると言えます。
皆さんは、一流の経営者になりたくないですか? それは難しいことではありません。導線を作り、それを実行するだけでよいのです。実行するのは皆さんですが、導線づくりは当社がお手伝いします。皆さんの考える導線を形にするお手伝いです。