第143話 独立・起業して初めて分かったこと

 今回は、商売が順調に成長してきたこの頃、ふと感じたことを書いてみようと思います。

 世の中、自分がその立場になって経験しないと分からないことが多くあります。

 例えば「お客様」という言葉。言い替えると「取引先」とか「顧客」になります。コンサルタントの立場で言えば「クライアント」です。しかし、このお客様という言葉、どれだけの人が正しく理解しているでしょうか。

 会社員時代、当然、お客様という言葉は日常的に使っていました。人によっては「お客さん」とか、乱暴な言い方をする人もいて「客」と言っていました。

 表現の仕方によってお客様との距離感が違っていたり、重要度の違いがあったりします。しかし、お客さまには違いありません。取引量が多くても少なくても、関係性が強くても弱くても、お客様はお客様です。

 お客様あっての商売なのですが、会社員をやっているとお客様のありがたさを忘れるときがあります。何かぞんざいに扱ったり、面倒なものの対象になるときがあります。いけないと分かっていても、そうなってしまいます。したがって、お客様のありがたさが分かっていなかったと言ってもいいでしょう。

 ところが自分で商売を始めてみると、本当にお客様のありがたさが身に染みるときがあります。特に起業して間もないころは、お客様がほとんどいない状態ですから売り上げを上げるのに必死です。

 そんな時にお客様を獲得できると本当にうれしいものです。会社員時代の何十倍とうれしさを感じます。加えて、ほっとします。それは会社員と経営者の違いと言えます。

 会社員はその身分を会社が守ってくれています。ところが、独立・起業するとすべての責任は自分にあります。その立場の違いが「お客様」の意味の違いになって現れます。

 会社員時代は「お客さん」とか「客」で済んでいたものが、自分が経営者になってみるとお客様は「お客様」なわけです。決して「お客さん」でもなく、ましてや「客」などと言うことはあり得ません。

 このことを本当に分かっている人はどれくらいいるでしょうか?

 商売が順調に回転しだすと、お客様に感謝する気持ちがなくなり、ただ「お金を払ってくれる人」に変化します。そうならないように自分を戒め、お客様あっての自分、お客様あっての商売ということを忘れずに、これからもコンサルティングに励んでいく所存です。

 会社員では理解できなかった「お客様」のありがたさが、独立・起業して身につきました。本当に良かったと思います。気が付かなかったことに気が付けたこと、それによって人間的に少しでも前に進めたことが何よりの収穫です。

 

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