第361話「失敗は成功の基」さっさと損切りせよ



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 企業経営をしていれば、事業(新商品開発など)で失敗することもあります。間違いないと踏んで始めた事業が、2~3年で撤退ということもあります。

 新規事業の成功率(事業として軌道に乗った確率)はどれくらいでしょう? 正確なデータがあるわけでもなく、これは推測にすぎませんが、当社の肌感覚では10%程度だと判断しています。したがって、大半は事業として成立しない案件に成り下がってしまうわけです。

 しかし、確率が低いからと言って、チャレンジしなければ成功もありません。確率は低くとも、成功すれば巨額な利益をもたらすものもあるでしょう。ここを狙って経営者たちはチャレンジを続けるのです。

 さて、成功すればいいですが、大半は失敗するわけです。失敗と判断するのはいつすべきなのか。たいていは失敗と認めたくないために、その判断が遅れます。判断が遅れたために撤退費用がかさんでしまいます。

 一方、赤字事業でありながら、撤退しない場合もあります。会計的な理由の場合もありますが、撤退してしまうと会社全体のブランドを毀損する場合です。

 この辺りは経営者の判断によりますが、最も避けたいのが、判断・決断が遅れてだらだらと続けてしまうことです。ただし、わかっていながらできないのが人間の性というものです。わかりやすい例でお話ししましょう。

 株式投資をやったことのある方なら理解しやすいでしょう。個別株を買う場合、その企業について調べます。財務内容、成長性、資本効率、収益性などです。

 それらが現在の株価に対して割安だと判断できれば、購入に動きます。ただし、そうかといって、株価が素直に値上がりするとは限りません。なぜならば、需給が大きく関係するからです。

 いくら割安だといっても、株の需給関係が悪ければ、株価は上がりませんし、下手をすれば大きく値下がりすることもあります。

 もし、値下がりしてしまった場合、いつまで持っているかという判断が必要になります。資金的に放っておいても問題がないのであれば、塩漬けにしてもいいのですが、そうでなければ「損切り」しなければなりません。損切りをうまくできる人が、株式投資で成功すると言われています。

 別の例をお話しします。親が亡くなった時に、いらない土地を相続してしまった場合や、良かれと思って買ってしまった山林などです。

 相続の場合は「相続放棄」というやり方がありますが、これはあまり現実的ではありません。安値で処分するのは「もったいない」と思うかもしれませんが、処分が遅れれば遅れるほど維持費用も掛かります。

 価値のない山林を買ってしまった場合は、お金を払ってでも処分すべきです。以前はやったのが「原野商法」というものです。将来、このあたりが開発されるとか、文化財が眠っている貴重な土地だとか、そんないい加減なセールストークで、価値のない土地を高値で売る抜ける方法です。

 実際、このような手口でだまされた人を何人か知っています。様々な事情があったにせよ「だまされる方が悪い」とは言いません。やはり「だます方が悪い」のです。

 だまされた方は大切なお金を失っただけでなく、人を信用できなくなってしまいます。心の傷が大きいのです。そういった、非人間的な行為で人をだますのは許せません。そんな場合にどうすべきか。そうです、損切りすべきです。

 損切りは、損を確定することにほかなりません。人は利益を確定することは大好きですが、損を確定することは嫌がります。負けを認めることになるからです。

 特に経営者の方は、一人で判断・決断しなければならない場面が多くあります。利益確定なら気も楽でしょうが、損失確定の場合は非常につらいです(ここの部分は身を持って体験していますので、皆さんのお気持ちはよく分かります)。

 しかも、自分の身を切って損切りするわけですから、判断・決断が鈍ることもあるでしょう。その場合はどうしても、そばにいてアドバイスをしてくれる伴走者が必要です。

 当社が、その伴走者になれるのであれば全力でお手伝いします。当社は、そういった損切りの経験をいろいろな場面で経験しています。

 それにしても、相続した土地であればまだしも、原野商法で売りつけたとなれば許せませんね。苦しいかもしれませんが、損切りして、その土地とは縁を切るべきだとアドバイスします。失敗は成功の基ですから。

 

 


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