第263話 力任せに急成長した会社が、最近伸び悩んでいる理由



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 今回は個別出張セミナーをご依頼いただいた、最近売り上げが伸び悩んでいる建設業の方のお話です。

 当社のセミナーは、公開セミナー、個別出張セミナー、オンラインセミナー、オンデマンドセミナーの4種類のセミナーをご用意しています。

 公開セミナーは、東京神田のセミナー会場に集まっていただき、複数のお客様を相手にリアルで開催します。個別出張セミナーは、当社がお客様の指定会場にお邪魔して、そのお客様のみに開催するものです。オンラインセミナーは、zoomを使って複数の参加者に対して行います。オンデマンドセミナーは、収録動画を好きな時間に好きな場所でご視聴していただくものです。

 どのセミナーもメリットはそれぞれありますので、お客様のご都合に合わせてご参加いただけます。コロナが流行していた頃はオンラインセミナーをご希望になる方が多かったのですが、現在は公開セミナーと個別出張セミナーが多くなっています。

 どのセミナーも基本的には同じ内容です。ただ、参加者の業種によっては、その業種に沿う内容に一部変更することはあります。その方が、より理解しやすいだろうとの考えから、そのようにしています。

 冒頭の会社は創業(設立)して8年になります。それで年商10億円の実績を誇りますので、急成長していると言ってもいいでしょう。

 ところがここ1~2年は売り上げの伸びが鈍化しています。というより、横ばいか下降気味になっています。いわゆる「踊り場」の真っただ中にいると言ってもいいでしょう。

 これまで急激に売り上げを伸ばしてきた要因は、社長の優れたリーダーシップです。気難しい職人を束ね、堅実な施工技術でお客様を満足させてきました。

 売り上げが増えるにつれ社員も増えてきます。社員の方は優秀でまじめな方ばかりですが、新卒ではなく中途入社です。ということは、それなりに「くせ」が付いています。要するに、自分のやり方や考え方があるということです。それを社長は一人一人丁寧に、自社に合うように教育してきました。

 ところが売り上げが増え、人が増えてくると、管理がおろそかになります。また担当する営業や職人によって、営業力や施工品質にばらつきが出てきます。標準化ができていないのです。

 したがって、本来受注できる案件も失注してしまったり、大きくはなっていないものの、ちらほらお客様からのクレームも聞くようになったりしています。

 そこで社長は、起爆剤としてショールームを作ろうと考えました。ショールームを使って売り上げを増やそうという計画です。そして数か月前、ショールームがオープンしたのです。

 ところが、お客様は一向に増えません。「ショールームを作ればお客様は来てくれるだろう」などと言う甘い考えでショールームを作ったようです。そこで「何かヒントを…」ということで、個別出張セミナーを依頼されました。

 今回は個別出張セミナーですので、事前にお客様のことを「勉強」して臨みました。また駅から会社までの迎えの車内で事情をお聞きしています。そんなことでセミナーは、この会社の事情を少しだけ考慮した話し方になります。

 これまで売り上げを伸ばしてこられたのは、社長のリーダーシップのおかげであり、今後はそれだけでは売り上げは伸びない。無理に伸ばしたとしても、それは単なる膨張であって、会社(=社員)の成長のおかげではない。膨張した後は、しぼむか爆ぜるしかないと、こんな話を織り交ぜてみました。

 事実、この会社は職人の集まりであり、組織的な動きは何一つできていません。営業のやり方や施工の方法も、それぞれに任せていて標準化ができていません。社員一人一人の言動は、職人っぽいところがあります。要するに粗野、荒っぽいということです。

 お客様に対してきちんと挨拶ができているのか、社会的なルールやモラルは守られているのか、お客様の気持ちを察する努力はできているのか…。そういったところが業績に表れるにもかかわらず、技術力が高いとか工期が早いとか、そんなことをウリにしています。今どき技術力が高いとか工期が早いとか、そんなことは当たり前の話です。

 簡単に言えばシステムとか、しくみができていないということです。この辺を強調しながらセミナーを進めましたが、社長はどこまで理解できているか…。

 みなさんはショールームやモデルハウス、展示会や完成見学会などを活用して売上を伸ばしたい、リピーターやファンを増やしたいと思っているでしょう。そういったビジネスのキーデバイスをうまく活用すること自体は大切なことですが、もっと根底にあるものを見つめなおさなければなりません。

 この会社が今後大きく成長するには、ショールームだけにとらわれてはいけません。もっと内面を磨く必要があります。それもショールーム営業の一部です。

 


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