第216話 魂が宿るショールームの作り方
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「ショールームに魂を込めろとは、どういう意味ですか?」。セミナーの質疑の時間に、参加者の方から聞かれたご質問です。
「魂を込めろ」なんて、根性漫画か青春ドラマみたいで好きではないのですが、実際、ショールームをきちんと回せている会社は、テクニックとか細かい方法論ではないという事実があります。それで、こんな話をセミナーの最中にしたため、参加者の方から質問されたのです。
もちろんテクニックとか方法論とか、そういったことが必要ないということではありませんが、最も重要なポイントは「ショールームを活用せざるを得ない」とか、「ショールームがなければ商売にならない」とかいった状況に、自社を追い込むことです。
大体、人間というのは、なまけることが大好きです。このまま怠けていて、それで生きていけるなら、その方がいいという人もいるくらいですから。そのような人はひとまず横に置いておいて、どうやったら自分をやる気にさせられるか、になります。
皆さんは経営者ですから、他人から命令されるのが嫌いな方ばかりでしょう。これまで自分の好きなように経営してきたわけですので、いまさら他人に命令されるなんて、まっぴらごめんという方ばかりです。
そうすると命令してくれる人がいませんね。じゃあどうするかというと「自分で自分に命令」するのです。そうです、命令できるのは自分しかいないからです。自分で自分に、ショールームを活用せよと命令してください。
活用を命令するだけではダメです。ショールームに関する言葉、集客、接客、商談方法…を、自分たちだけで考えて実行するのです。そう、自分たちだけで考えるのですよ。どこかのマニュアルとか、参考書とか、本に書いてあることをパクってはいけません。そのまま引用してもいけません。パクったり引用すると魂が宿りません。お客様はすぐに分かります。
例えば、皆さんが本を読んでいて、その本の中で他人の文章や考え方が引用されているとします。その引用された文章を読んで、皆さんは驚いたり感動したりするかということです。感動しないまでも「なるほど」とか「へ~、そういうことか」となるか、ということです。
いくら素晴らしい文章でも、いくら立派な考え方でも、それが他人の物であれば、パクっただけ、引用しただけです。そんなの読んでも何も面白くもありません。そうではなく、たとえ稚拙な文章でも考えがしっかりまとまっていて、それがオリジナルであれば驚きます。それまで聞いたことがないから感動するです。
翻ってショールームのことです。いくら素晴らしい言葉を並べても、いくら素晴らしい説明をしても、それがパクリとか引用とかマニュアルとかであれば驚きも感動もしません。だから、自分たちで考えるのです。
自分たちで考えれば、そのノウハウが積みあがっていきます。最初はうまくできなくても、何か月、何年かすれば他社が追いつけないくらいに差が開きます。パクりや引用やマニュアルなら楽でしょうが、楽をするためにビジネスをやっているのではありません。したがって、皆さんは自分で自分に命令してください。自分で考えよと。
ショールームは自分たちで活用しながら創り上げてください。それが独自性であり、他社との差別化です。だから魂が宿るのです。あなたのショールームは魂が宿っていますか?