第259話 勉強型セミナーが役に立たない理由



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 当社では定期的にセミナーを開催しています。セミナーではデータを示すことはありませんし、文献の引用をすることもありません。また一般的な理論を展開することもありません。使う道具はホワイトボードのみです(もちろんマーカー、イレーザーは使いますが)。

 お話しする内容は、自身が経験した失敗例や成功例です。そして、そこから導き出された独自の理論や考え方です。どうやれば成功し、何をやると失敗するのかを、実例とともに分かりやすくお話しします。

 成功例は、その方法や考え方が様々です。こうすると必ず成功するというものではありません。ビジネスの成功に正解は無いからです。

 しかし失敗例には必ず、失敗する考え方の共通点があります。こう考えたりやったりすると、必ず失敗するという法則みたいなものです。

 例えば、ショールームを既存の概念で作ると必ず失敗します。そのショールームは自社にとって本当に必要なのか、どのような形態のショールームが最適なのか、考えていないからです。

 これは「どの製品を展示するのか」とか「どうやって展示するのか」とか「どのように、お客様に説明するのか」とかいうものではありません。そうです、戦術ではないのです。ここを間違えるため「もったいないショールーム」が世の中からなくならないのです。

 成功も失敗も、方法論よりも考え方の方が重要です。人間の行動は、思考に左右されるからです。「自分はやれる!」と思えばやれるでしょうし、「無理だな~」と思えば決してやれないでしょう。

 したがって、当社のセミナーでは方法論や戦術論ではなく、考え方や戦略論をお話しします。簡単に言えば「どう考えれば儲かるのか」です。

 当社のセミナーには様々な業種の、様々な立場の方がお越しになります。業種とすれば、製造業、卸売業、サービス業、建設業が多いです。もちろん経営者(社長)の方がお越しになる場合がほとんどなのですが、中には社員(部長クラス)や後継者の方もいます。いわゆる経営幹部です。

 一般社員の方はお断りしていますので、さすがにそのような方が参加することはありませんが、問題は参加される方の目的です。

 社長から「行ってこい」と言われて参加された方、何かテクニックを教えてくれると思って参加された方、データを駆使して導き出された結論を求めて参加された方…。要するに、何も考えていないか、勉強をしに参加したというわけです。

「勉強して何が悪い!」と言われそうですが、経営者の勉強とは「売上・利益を上げ、事業・会社を発展させるための活動」を指します。テクニックや一般的な理論の勉強、データの分析などは経営者の仕事ではありません。社員の仕事です。

 経営者であれば、方向性を決め、戦略を立案し、実行のための環境を整え、チャンスをとらえてチャレンジし、その結果を検証する。これを繰り返すことが求められます。方法を考えるとか戦術を決めるとか、データを検証するとか…、そんな事は社員がやることです。それを当社のセミナーで勉強するというのであれば、全くの見当違いです。

 以前、大手コンサルファームのセミナーに参加したことがあります。テーマは「建設業における中途採用のテクニック」です。

 建設業は「3K」と言われ、中小企業においては、新卒はおろか中途採用もままなりません。そんなことは講師も参加者も承知です。その状況の中で、どのように自社に必要な人材を採用していくのか、というセミナーの内容です。

 講師はデータを示して、日本の経済情勢、人口動態調査の結果、建設業の現状と将来と問題点などをお話になります。採用時のチェックポイント、合否の判断基準、不適格者を採用した時のデメリットなどを論理的にお話になります。

 会場はシ~ンとしています。参加者の皆さんは納得しているのでしょうか? いえ、違います。それは講義が終わって質疑応答の時間に起きました。

 ある参加者の方(社長)がこんな質問をしました。

「先生のおっしゃることはもっともですが、その通りにしていたら、そもそも採用なんてできないですよ」

 この言葉に、会場にいる参加者の皆さんから拍手が起きました。そうです、その通りです。理論と現実は違うのです。講師は、一般的な理論が通用するとでも思ったのでしょうか?

 会場の参加者は、そんな机上の空論を聞きたかったのではありません。どうしたら優秀な人材を採用できるのか、どうしたら、その人材を戦力にできるのか、その考え方と戦略を聞きに来ているのです。

 どこにでもあるデータをまとめて、実行できない理論を並べられても、何の役にも立ちません。これを「机上の空論」と言います。いくら立派な理論でも、実行できなければ、それはすべて机上の空論です。

 勉強型のセミナーは世の中にたくさんあります。しかし、それを聞いて実行できるとか、役に立つとかはありません。本当に役に立つセミナーとは、考え方を変えるきっかけ、ビジネスのヒント、思考の醸成などを与えてくれるものです。

 勉強型のセミナーでは役に立ちません。それでもあなたは、まだ「お勉強型セミナー」に参加しますか?

 


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