第233話 集団指導体制とは誰も責任を取らない体制のことである



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「先生、うちの息子はまだ経験も足らないし、経営をよく分かっていないので集団指導体制にしました」と言うのは、セミナーにご参加された社長です。

 もうそろそろ自分は引退したいし、息子に経験を積ませたいのだけれども、何分まだ未熟で自信がないと言うので、権力を分散し合議制で物事を決めていくことにしたとのこと。ちょっと聞けば「いい方法なんじゃないか?」と思うかもしれませんが、実はこれには大きな落とし穴があります。

 そもそも集団指導体制とは、もともと政治的な用語で、個人の独裁を防ぐために複数の指導者が権力を持つ体制のことです。かつて主に共産圏諸国で、国内の指導方法に使われていた言葉です。

 例えば、ソ連ではトロイカ体制と呼ばれる集団指導体制が形成されましたし、日本では大河ドラマでおなじみの鎌倉幕府がそうでした。源頼朝の死後、十三人の合議制と呼ばれる集団指導体制が一時的に発足しました。

 しかし、このような体制は長続きしたとは言えません。なぜならばリーダー不在の、誰も責任を取らない体制だからです。詳しいことは専門家に譲るとして、ここでは、なぜ中小企業が集団指導体制を取ってもうまく行かないのかを考えてみましょう。

 中小企業と言っても大企業に近いような企業もありますし、社員数5人や10人程度といった企業もあります。企業規模が小さいからといって必ずそうであるとは限らないのですが、企業規模が小さいほど社長の独裁色は強く専制的になります。なぜならば、社長の能力を超える社員はいないからです。

 独裁的で専制的なのは民主的ではないとの批判が聞こえてきそうですが、そうかといって集団指導体制がいいわけではありません。なぜならば、要するにリーダー不在だということだからです。これは企業に与える悪影響は甚大なものになります。

 当社が経験したことで言えば、集団指導体制では、日常的なことはいざ知らず、重要な案件が決定したためしがありません。小さな権力を与えられた小リーダーは、そもそも指導力も知恵も能力もありませんので「様子を見よう」と言って必ず決定を先延ばしにしようとします。現場が困っているにもかかわらずです。

 そうすると現場は困ったまま仕事を進めます。意見を言っても検討してくれないし、聞き入れてくれないからです。したがって仕事の生産性は落ちますし、問題がどんどんと大きくなってしまいます。

 問題が大きくなればなるほど、解決には腕力が必要です。腕力も知恵も能力もない人たちが束になってかかっても、解決できないことは感覚的にお分かりでしょう。

 企業規模にかかわらず、リーダー不在では組織は機能しません。独裁者ではいけないですが、芯の通ったリーダーが企業には必要です。しかし、リーダーがいないから集団指導体制だというのは間違っています。

 冒頭の社長には、失敗してもいいので息子さんにリーダーとして経験を積ませることを、そして社長は彼の後ろ盾になることを提案しました。そして「息子さんには責任の取り方も教えておくべきですよ」と話しておきました。

 集団指導体制なんて体のいい逃げ口上です。誰も責任を取らない体制です。能力と責任のない役員を小リーダーにしても意味がありません。責任を取れるのは社長だけです。社長には、その覚悟がなければなりません。

 ショールームを活用し儲けるための営業戦略を策定するのも、見込み客開拓から契約までの導線(ロードマップ)を設計するのも社長です。小リーダーに任せておいてはいけません。

 その代わりと言っては変ですが、営業戦略策定や導線の設計は当社が責任をもってお手伝いします。当社にはその覚悟があります。

 

 


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