第197話 ヘタな鉄砲数打ちゃ当たる的チラシの末路
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週末になると決まって、住宅リフォーム店の新聞折り込みチラシが複数の会社から入ります。ショールームイベントに集客するためのチラシです。たいていは金曜日の朝刊に入ります。
皆さん、このチラシをまじまじと眺めたことはありますか。そこには水回り製品の「○○%OFFで安いですよ~」とか、「来場特典□□」「見積もり特典△△」「成約特典○○」「どうですか、お得でしょう!」。こんなチラシです。
さらによく見てみると、どの会社のチラシも同じような製品が、同じような値引率で掲載されています。ということは、それらの製品は特別安いわけではなく、それが実売価格だということが分かります。
どのようなチラシを入れても、こちらは何も文句を言える筋合いではないですが、「もうちょっとまともなチラシを入れてみない?」と言いたくなります。
当社は、このようなチラシを全く否定するものではありません。必要な場合もあります。
例えば、まだ創業して間もないころ、お客様がいない状態でショールームに集客する場合です。このような場合は、まずお客様を獲得することが優先されますので、この程度のチラシでも仕方ありません。
お客様に自社を知ってもらい、イベントに来てもらうことで何とか受注したいわけです。しかし、何年も何十年もビジネスを行ってきて、ある程度固定客や知名度があるならば、このようなレベルのチラシでは情けないです。「ヘタな鉄砲数打ちゃ当たる」的なチラシの入れ方です。
ある水回りメーカーの営業マンの話をしましょう。
この営業マンはカバンにいつもチラシを入れています。そのチラシというのが、先ほどから申し上げている、程度の低い残念な新聞折り込みチラシです。
「細井先生、これ見てくださいよ」
「こんなチラシを入れる方も情けないですが、掲載されているこのメーカーは何考えているんでしょうね」
「定価(希望小売価格)に意味があるんでしょうかね」
この営業マンのメーカーは、よくある「70%OFF」とか「80%OFF」とか、強烈な値引き価格とは無縁の会社です。自社製品と価格設定に独自の考え方があるのです。したがって、このような安値チラシには製品を紹介してもらえません。
「先生、このチラシね、うちの女房は一目見て『またこんなチラシ。おかしなことやってるわね~』って、すぐにリサイクルボックス行きですよ」
「先生のところはどうですか?」
ビジネスとして興味がある当社としては、一応は「どんなんかな?」とチェックはしますが、「あ~まただ」ということになって、やはりリサイクルボックス行きです。
要するに、どの会社の水回りリフォームの新聞折り込みチラシも、「安いですよ」「お得ですよ」で同じだということです。内容が同じなら、顧客の目に留まりませんね。安値ばかりのチラシですから、そのうち慣れてきてしまって目に留まらなくなります。どこの会社も安いのですから、買うのはどこでもいいわけです。
そうではなくて、もう何年も何十年もビジネスをやってきている会社なら、自社の特長を打ち出したチラシを作ってみてはいかがでしょう。
「ウチはこんなに施工能力が高いですよ」とか、「社長自ら厳選した製品のみをショールームで展示しています。一度ご来店ください」とか。そんな風に考えませんかね。
当社では「ショールーム研究会」の会員を募集しています。皆さんで、こんな議論をしてみたいという思いで立ち上げました。安値やお得感で集客したり契約するのではなく、どうしたら技術力やサービス品質で勝負できるのかを考えたいものです。