第316話 世の中の大きな波に乗る方法



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「いや~、今後の株価ってどうなるんでしょうね」

 先日、コンサルティングでお邪魔したクライアントの社長の言葉です。どうやら、以前から株式投資をやっていたようです。その株がずいぶん値上がりしたので、売却しようか、そのまま保有しようか迷っているとのことです。

 古い株は、もう20年以上も持っているそうで、いわゆる「塩漬け」状態。買値よりも、ずいぶん値下がりしてしまったので売るに売れず、それ以来ずっとお付き合いしているそうです。

 当社は株のプロではありませんので「さあ、よく分かりません」という答えになってしまいますが、一つだけ持っておいた方がいい知識や知恵があります。それは景気循環の波です。

 景気循環の波は四つあります。

●キチンの波     周期3年  在庫投資の増減

●ジュグラーの波   周期10年 設備投資の増減

●クズネッツの波   周期20年 建設投資需要

●コンドラチェフの波 周期50年 技術革新

 経済学を学んだ方ならご存じでしょう(詳しく知りたい方は、ネットで調べてみて下さい)。

 要するに、短ければ3年、長ければ50年で景気の波がやってくるので、その波に乗るか、乗れなければ次の波が来るまでじっと我慢すればいいということになります。

 -ここでの注意点は、例えばキチンの波であれば周期が3年ですので、トップから次のトップ、ボトムから次のボトムまでが3年であり、ボトムから次のトップまでは1年半ということです-

 これを知識や知恵として持っていれば、株式投資の戦略をして使えるでしょう。この社長には、このような話をしておきました。

 翻って、皆さんのビジネスです。長年続けてきたビジネスモデルを変えるのは、大変な勇気と苦労が必要です。おいそれと変えることなどできません。かといってこのままでは尻すぼみ。どうすれば良いかと悩む経営者の方もいます。

 そこで、上記の景気循環の波をうまく捉えれば、波に乗って成長することでしょう。本業を強化するのもよし、新しいビジネスを始めるのもよし。例えば、国策に乗る方法は良いアイデアだと言えます。

 しかし、簡単に波に乗ることは困難です。やはりその準備といいますか、次の一手を打つための戦略が必要です。キチンの波であれば周期は3年ですので、売り上げ好調な時期に、1年半から3年後を見越して次の一手を打つということです。

 それを景気が悪くなってから考えて対策を練ろうとしても、もう遅いです。そういう場合は必ず「対症療法」になってしまいます。

 対症療法というのは、起きたことに対して手を打つということです。例えば、風邪をひくと熱が出たり喉が痛くなったり鼻水が出たりします。それを緩和するために、解熱剤やのど飴や鼻水止めを服用します。

 しかし、それは根本的に治療しているわけではなく、出ている症状に対処しているだけのことです。本来であれば、風邪をひかないような健康な体を作ることが必要です。例えば、運動をする、体温を上げる、免疫力を高めるなどです。要するに、生活習慣を見直すということです。これを「根本療法」といいます

 優秀な社長であれば、対症療法で考えるのではなく、根本療法で企業を成長させます。目の前の症状を抑えることもしますが、普段からしくみを作って儲かる体質や不景気に強い体質を作ります。

 そして大きな波が来ればその波に乗るし、もし乗り損ねたならば、次の波が来るのをじっと待ちます。この「待つ」ということが大切です。

 焦って波に乗ろうとして、自社に合わない波に乗ってしまったり、小さなとりとめもない波に乗ってしまったりすれば経営資源は散逸し、それが機会損失になりかねません。大きな波が来るのを待つ。そして、その間は次の一手を打つ準備をする。これが大切です。

 世の中の大きな波には抗えません。必ず、いい時期と悪い時期がやってきます。それが何年周期なのかは、業種・業界によっても、その企業によっても違うでしょう。

 しかし、これだけは言えます。いい時期でも悪い時期でも、その時々に考えられる次の一手を準備した者だけが大きな波に乗ることができます。

 波は次々とやってきます。安易に小さな波に乗らず、じっと我慢して次の大きな波をとらえるべきです。そのための我慢であり次の一手です。

 あなたは次の一手を考えていますか? 波に乗る準備はできていますか?

 


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