第301話 ショールームの既成概念を取り払え

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「先生、ちょっとご相談が…」と言ってセミナーに参加されたのは、地方で建設業関係のビジネスを行っている社長です。
当社では、定期的に東京で公開セミナーを開催しており、セミナー終了後、希望者には30分程度の無料個別相談を承っています(時間の制約上、1組限定ですが)。30分ですので、それほど突っ込んだ相談にはなりませんが、それでも毎回相談者の方はいらっしゃいます。
それで、この社長の相談というのが「倉庫のショールームを作ろうと思っているんですが、果たしてうまく行くでしょうか?」というもの。
この話を聞いたときは「ようやくショールームの既成概念を打ち破る方が現れたな。きっと成功するだろう」という感じを受けました。なぜなら、これまで声を大にしてショールームの可能性を発信してきた中で、今回初めてショールームの概念を広く考えている方に出会い、その発想に共感したからです。
ショールームと聞くと、大抵の方は、自動車とか水回り製品とか家具とかを展示する場所を思い浮かべます。そのような製品が展示されていて、ショールームに行くとアドバイザーの方が丁寧に製品説明してくれる場所だと考えています。
もちろん、これはこれで間違いではないのですが、正しいかと聞かれれば、そうではないと答えます。何が正しくないのか? ショールームという既成概念にとらわれていて、発展性がないことです。
ショールームは見せて商談する場所ですので、そのような場所ならどこでもショールームです。大きいとか小さいとか、豪華とか簡素とか、屋内とか屋外とかは関係ありません。
前出の社長は、倉庫のショールームを作りたいとお話になりました。その発想が正しいのか、また、そのような発想で作ったショールームで売り上げを上げられるのかを、ご相談されたというわけです。
はたから聞けば「倉庫のショールーム?何それ?」となるところですが、当社からすれば素晴らしい発想だと言えます。なぜなら、誰も考えていない発想であり、そこに商談が加われば大いに勝算があると考えられるからです。
そもそも「ショールームとはこういうものだ」と言って、既成概念にとらわれてショールームを作っているようでは儲かるはずがありません。
仮にそれで儲かっているとしたら、それはショールームが貢献しているのではなく、ただ単に強い商品のおかげでしょう。それとも立地がいいのかもしれませんし、社長のリーダーシップのおかげかもしれません。いずれにしてもショールームのおかげではありません。
強い商品をお持ちでない企業が売上を伸ばすには、お客様に商品を見てもらって、アドバイスして納得してもらう必要があります。そのためにはショールームが必要です。
そのときに、単なる物まねのショールームでは集客できません。独自のショールームでなければなりません。そのために、概念を広げて新しい発想でショールームを作ることをお勧めしているのです。
例えば、展示会もショールームです。展示会に集客し、製品やサービスを見て体験してもらい、アドバイスをすることで商談に持ち込みます。先ほどお話ししたように、ショールームは見せて商談する場所ですので、展示会はショールームそのものです。
ほかにも、デパートの催事もショールームですし、工場見学も工場をショールーム化したものです。そういう意味でいえば、見せて商談をするための倉庫は立派なショールームですし、住宅でいえばモデルハウスとかモデルルームに当たります。
一方、住宅リフォーム店に多いのが、メーカーのショールームをコンパクトにしただけのショールームを作ってしまうことです。そこには既成概念しかなく、ただ単に「ショールームを作ればお客様は来てくれるだろう、契約してくれるだろう」などという妄想に取りつかれているだけです。
要するに、自社の何を見てもらい、何を体験してもらいたいのか、それによってお客様の望みを叶え、悩みを解決するためにはどんな形態のショールームが最適なのかを考えるということです。決して、既成概念でショールームを作ってはいけません。
ショールームの既成概念を取り払ってください。自由な発想でショールームを作ってみてください。あなたにとって、未来のショールームはどのようなものなのか? あなたには、その想像力がありますか?