第300話 これからの儲かるショールームのつくり方「客観性」

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今回は、いよいよ300話となりました。そうは言っても、それほど特別な感情はありません。「よく続けているなあ。読者のみなさんのおかげだなあ」といった程度です。しかし、一つの節目なので「これからの儲かるショールームのつくり方」の締めくくりとして、大切なお話をします。
これまで「独自性」「専門性」が必要ですよ、とお話ししてきました。これからショールームを作るにあたって、どうすれば儲かるショールームになるのかのヒントになったのではないでしょうか。そして今回、皆さんが忘れがちな「客観性」について解説したいと思います。
ショールームを作るのに、独自とか専門とかは、誰でも思い浮かぶはずです(ただし、当社が主張する内容と、かなりかけ離れていますが)。しかし、これらは自社の立場から考えた特徴です。自社都合だということです。
したがって、お客様がそれらに魅力を感じるとは限りません。独自性が高くても、専門性が高くても…です。いらないものは、いらないし、行きたくない場所へは行かないのです。
「製品はいいし、会社の考え方も自分とよく合っている」
「他にはないサービスで、自社の問題解決にはうってつけだ
などと、お客様は思っているとします。
しかし、なかなかショールームに集客できません。
「一度行ったからいいや」
「勝手に見てくださいだから…」
このように思われているかもしれません。もし、そうなら集客できませんね。そこで登場するのが「客観性」です。
客観性は、お客様から見て…ということです。お客様から見て、そのショールームに行く価値はあるのか、行ってみたくなるのか、行くといい事があるのか、といった具合です。
製品やサービスの詳しい説明があるのか。説明だけでなく、その使い方のアドバイスはあるのか。特長やメリット・デメリットは何か…など、納得できる接客をしてもらえるかが問われています。これは製品の良し悪しとかではありません。
客観性を満たすには、お客様が何を望んでいるのか、何に悩んでいるのか、どうしたらこの問題を解決できるのか、こういったことをよく理解していなければなりません。
特にB2Bの場合で間違いの多い例として、自社の製品やサービスを一生懸命売り込んでしまうことです。
B2Bのお客様は、あなたの製品やサービスを使って、自社の抱える問題を解決したり、自社がこれから取り組もうとしている課題に役立てようとしたりしています。
そこへ「ウチの製品はいいですよ。こんな特徴があります。しかも安いですよ」などと持ち掛けたら、お客様はどう思うでしょう。「一方的だなあ」とか「分かってないなあ」とか思われているかもしれません。そして、そこにはお客様の存在はありません。忘れているのです。自社の都合でしかセールスできていないことを示しています。
B2Cの場合、一般消費者相手ですので、消費者の好き嫌いやデザインの良し悪し、フィーリングなどで購入態度が変わります。
「製品はいまいちだけど、あの店を応援してるから」
「接客態度は悪いのを分かっていて、それでもあの会社が好きだから」
などという方もいます。これは完全に感情的な購入態度です。
したがって、業種や業態によって購買・購入行動の違いはあるにせよ、お客様から見て…の意識が非常に重要だということが分かります。もしそれがなければ、独りよがりの自己中心的なビジネスになってしまいます。
ビジネスは基本的に、お客様がいて初めて成立します。もちろんそうでない場合もあります。例えば、組下の工務店は元請けの建設会社をお客様と呼びません。「元請け」と呼びます。元請け会社は組下の工務店を「下請け」とか「協力会社」と呼びます。とすれば、組下の工務店はお客様を持たないビジネスを行っていることになります(ただし、この場合はビジネスとは言い難いですが…)。
B2BであろうとB2Cであろうと、買ってもらう相手はお客様ですので、お客様のことをよく知らなければなりません。そうでなければ、客観性のあるショールームを作ることはできません。独りよがりのショールームになってしまいます。
さて、ここまで読んでいただいて、何か気付いたことはありませんか?「これからの儲かるショールームのつくり方」3部作を読んでいただいてのことです。
第298話は独自性でした。第299話は専門性でした。今回の、第300話は客観性でした。実は、これらは独立しているのではなく、連動しているのです。
独自性×専門性×客観性=儲かるショールーム
このような等式が成り立ちます。
儲かるショールームを作るには、この三つの要素が必要であり、かけ合わせて連動させることが重要です。決してバラして考えてはいけません。ここが肝心です。
皆さんは、儲かるショールームを持っていますか? 儲かるショールームを作ろうとしていますか?