第297話 中小企業がショールームを作っても成功しない本当の理由「使い方」



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 前回に引き続き「中小企業がショールームを作っても成功しない」理由です。前回は、その理由の一つ「作り方」の間違いについてお話ししました。今回は、もう一つの理由「使い方」の間違いです。

 ショールームは優秀な集客装置です。しかし、装置でしかありません。装置というものは、使い手によって価値が変わります。

 うまく使えば売上・利益が上がり、その価値は膨大なものになります。しかし一方、うまく使えなければ「邪魔なもの」や「資金流失の根源」となってしまいます。

 会計的な話になって恐縮ですが、ショールームを所有するということは、固定資産を所有することになります。固定資産は、貸借対照表でいうところの左下、固定資産の部に属します。

 資産というのは、活用することによって利益を生み出すことができます。上手な経営者にかかれば、少ない資産で大きな売上・利益を稼ぎ出すことができます。

 したがって、使えない固定資産を所有していても意味がありませんし、悪くすれば金食い虫になってしまいます。固定資産税という税金がかかるからです。もし、そうであれば売却の対象です。

 しかし、前回のコラムでもお話ししたように、あこがれとか道楽で作ったショールームは、そう簡単に売却とか閉鎖ということにはなりません。趣味で集めたコレクションを処分できないのと同じです。

 こうして大金をはたいて作ったショールームは、その無残な姿をさらけ出し、このコラムのタイトルのようになるのです。

 それでは、どのように使えばいいのか?です。

 多くの方はショールームを、イベントを行う場所だと思っています。製品やサービスを見せて説明する場所だと思っています。もちろんイベントを行うのは結構なことです。当社でも、コンサルティングの中でクライアントにショールームイベントを開催していただいています。問題は、そのイベントの中に「商談」が組み込まれているかどうかです。

 ショールームイベントを開催すると、往々にしてお祭りとか説明会になってしまいます。商談会と銘打っていても、中身はそのようなものです。商談するから契約できるのであって、お祭りとか説明会では契約にならないのは、小学生が考えても分かりそうなものです。

 さて、イベントを開催する前に集客をしなければなりません。この集客方法も重要な点です。なぜならば、ショールームを使うという意味において「違う人」を集客しても「使う」ことにはならないからです。本当の意味で「使う」には「本物の見込み客」を集客しなければなりません。

「違う人」とは、購買権のない人、購入の意思のない人を指します。購買権のない人や購入の意思のない人ですから、そのような人をいくら集めても契約にはなりません。

 一方「本物の見込み客」とは、購買権のある人、購入の意思のある人を指します。購買権を持っていたり購入の意思のある人だったりするわけですから、集客が少数だとしても契約率は高くなります。そうすれば、少なくとも違う人を集めるよりも効果はあるに決まっています。

 イベントに集客するのに「飲み食い・景品」が必要だと考える方は大勢います。それがなければ集客できないからです。これも大きな間違いです。

 飲み食い・景品や、見かけ上の安値で集客することは「ウチには、特長も技術も営業力もないですよ」と公言しているのと同じです。これでは自社独自の強みを蓄積できません。

 強みというのは、経営者が考え考え考え抜き、そしてそれを実行することから醸成されるものです。それをしないのであれば、独自の強みを得られるはずもありません。そんなこと「分かっちゃいるけど、やっちゃいられない」のです。情けない限りです。

 ショールームへは、本物の見込み客のみを集客すること。そしてショールームで商談をすること。これが正しいショールームの使い方です。他にも商談において、三種の仕掛けをしかけるとか、接客営業のキモといった要素もあります。しかし、上記2点が最も基本的で重要な要素です。

 決して、集客に飲み食い・景品を使ってはいけません。見かけ上の安値で集客してもいけません。それで大勢を集客できたとしても、ショールームを使ったことにはなりません。

 今回のお話と、前回お話ししたショールームの作り方と合わせて、中小企業がショールームを作っても成功しない本当の理由です。中小企業に限らず、ショールームを活用して儲けたいと思っている経営者の方は、作り方と使い方をよく研究されることをお勧めします。

 


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