第295話 伸びる企業の社長が考える発展のための戦略

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「先生、会社が発展するには、今のビジネスを続けてるだけじゃダメですね」
これは先日、コンサルティングを実施している中で、当社のクライアントが発した言葉です。なんでも、テレビを見ていたら輪ゴム工場の紹介番組があったそうで、そこから何かを感じ取ったようです。
この輪ゴム工場は、創業100年を超えて輪ゴムを作り続けています。輪ゴム一筋です(輪ゴムの製造現場しか取材されていませんでしたので、この会社が他の製品を作っているかどうかは不明です)。それぞれ用途に合った輪ゴムを作っていて、現在でも一定のニーズがあるから生き残ることができているのでしょう。
しかし会社の発展を考えてみると、輪ゴム一筋だったから発展しなかったとも言えます。「食っていくには困らなかったけど、もっと金銭的に豊かになれなかった」とも言えます。
こんな話をすると、必ず反論する人が出てきます。
「ビジネスは続けることが大事だ」
「会社を大きくすることだけが成功ではない」
もちろんそうです。その通りです。全く否定するものではありません。
しかし、拡大志向を持つ経営者にとって、100年以上も同じことを繰り返しているというのは、我慢ならないことでしょう。もっと新しいことをやりたい。もっと世の中に役に立つ製品やサービスを作りたい。そう願う経営者は多いものです。
当社が常々申し上げていることは、企業の存続が第一ではあるが…
「今のビジネスの延長線上に会社の発展はない」
「大儲けしたいなら、新しいレールを自分自身で敷くべきである」
というものです。
例えばその昔、繊維産業が花形だったころ、紡績会社は大きな利益を得ていました。日本の輸出の主製品だったからです。
ところが時代が変わり繊維産業が衰退すると、紡績会社は繊維の技術を活かして新たな化学繊維を生み出し、新たな市場を創り上げました。また、その技術を活かして化粧品メーカーへと変化を遂げました。
もちろん、世の中の大きなうねりから逃れられなかった企業もあるのですが、そのなかでも時代を駆け抜け、一世を風靡した企業もあるのです。
こうして考えてみると、陰になっていく産業から日の当たる産業へと身を置くこと、また、新しい市場を自ら創っていくことが、いかに大切かということです。
ビジネスにおいて、人は今あるものから連想して新しいものを創ることしかできません。例えば、陸上を走る車から、空を飛ぶ車とか、水の上を走る車とかならできます。しかし、世の中にないものから全く新しいものを想像することは至難の業です。
たとえそれができたとしても、それがすぐにビジネスになるかと言えば疑問です。見たこともなく、使い方も価値も分からないものにお金を払う人が、どれだけいるかといいうことです。売れなければ、ただの空想です。
したがって、今ある製品やサービスから連想して新しいものを想像することでも結構ですし、新しい販売方法でもいいですので自分自身で新しいレールを敷くことが必要です。
ショールームといえば、自動車や水回り製品を展示する「ハコ」「モノ」を思い出す方が多いでしょう。それが普通ですし、それが一般的なショールームです。
そうではなく、ここでは全く新しいショールームを考えてみましょう。未来におけるショールームとは何か? ただ見せるだけのショールームでいいのか? ほかにもっと機能はないのか? こう考えてみると、自社独自のショールームが見えてきませんか。
ビジネスにおいて「普通」は「衰退」を意味します。時には「死」を意味することもあります。普通では、その他大勢の中に埋もれてしまい、お客様から選んでもらえないからです。誤解を恐れずに言えば「目立った者勝ち」なのです。そう考えてみると、いかに「独自性」「専門性」が必要かお分かりになるでしょう。
そしてもう一つ、ショールームに必要な要素は「客観性」です。「客観性」とは「お客様から見て…」ということです。
よくある間違いは「自分の都合」でショールームを作ることです。例えば、固定費を下げたいから無人ショールームにするとか、バーチャルショールームにするといったことです。
もちろん、無人もバーチャルも結構です。しかし、そこにはお客様の都合がありません。自社の都合で無人にしたり、バーチャルにしたりしているのです。ここに客観性はありません。
皆さんも、将来の新しいショールームを考えてみてください。そして、それを活用して新しいレールを敷いてみてください。既存のレールの上を走っているだけでは、前の列車を追い越すことはできません。
あなたは、人の後追いで我慢するつもりですか?