第290話 人を頼るとロクなことはない

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「人を頼るな。人は巻き込め」
これは当社が創業した時からの教訓です。教訓があるのですから、それなりの失敗をしてきたということです。どんな失敗かというと…?
独立・起業すると、当然ながら顧客はいません。前職のお客様にはアプローチしないと心に決めていましたので、顧客は0です。
顧客がいないということは、売上・収入がないということです。反面、お金はドンドン出ていきます。お金が溶けていくように無くなっていきます。経験したことのない人は分からないでしょうが、これはつらいです。恐怖です。
「早く顧客を見つけなければ」という思いが強く、ついつい「紹介システム」のようなものを構築し、人を頼ろうとします。ここでの紹介システムとは「顧客を紹介してくれたら、売上の○○%をバックします」などというものです。
しかし、これは実際にはうまく行きません。なぜならば、頼った人は友人・知人であり、その人たちは紹介料ビジネスをやっているわけではないからです。他に職業を持っていて、その片手間に紹介してくださいと言っているのですから、うまく行かないのが当たり前です。そして、おかしな噂話が広まることになります。
人を頼る例として、よくあるのが保険の外交員です。転職して外交員になると、新規顧客開拓の前に自分の身内や親せき、知人・友人を頼ります。今入っている保険のあら捜しをして「こっちらの保険の方がいいですよ」などと勧誘します。皆さんも一度や二度、勧誘された経験があるのではないでしょうか。しかし、これも実際にはうまく行きません。
人を頼るということは、頼った本人にはメリットがありますが、頼られた人にはメリットはありません。「紹介してくれたら売り上げの○○%を支払いますよ」と言っても、素人に顧客を探せるはずがありません。プロになった自分でも、そう簡単には探せないのに。
したがって、紹介で会社の売上を伸ばそうとか、大儲けしようとか、そんな事を考えているとしたら、その経営者はとんでもないボンクラだということです。当社も、創業当時はそれに近いことを考えていたのですから、全く恥ずかしい話です。
たとえ創業間もないころだとしても、人を頼るのではなく、自分自身で顧客を見つける努力をしなければなりません。努力をしたからといって本当に見つかるとは限りませんが、紹介に頼っていては永遠に見つけることはできません。
人を頼らず、自分自身で顧客を見つけていけば、おのずと自分に力が付いてきます。そうです、ショールームイベントや展示会は自己集客が大原則です。もっと言えば、自主開催・自己集客が大原則です。
この本質が理解できていなければ、大規模合同展示会に出展しても、口を開けて見込み客が来るのを待っているだけの展示会になります。その結果、大抵は「お客さん来てくれないなあ~」と嘆くのです。
大規模合同展示会が悪いわけではありませんが、その場合は成果を出すコツがあります。それが自己集客というわけです。決して、主催者に集客を任せてはいけないのです。なぜならば、生殺与奪権を渡すことになるからです。
もし主催者が集客しなければ、自社ではそのノウハウがないのですから、展示会は成立しなくなります。そして展示会のノウハウは積みあがっていきません。いつまでたっても人を頼るという状態になってしまいます。
そうではなく、ショールームイベントも展示会も自主開催・自己集客するからノウハウが積み上がり、どんどんと改善していけるのです。ここが大事なところです。
人を頼るということは、一見、自分にメリットがありそうに感じますが、そうではありません。もちろん頼られた人にもメリットはありません。
人を頼るのではなく、人を巻き込むことによってお互いにメリットがあります。人を巻き込むには、自分自身に力がなければなりません。力があるから人が寄ってくるのです。そして、お互いに力を合わせれば相乗効果が生まれます。この原理原則を忘れてはいけないのです。
人を頼るとロクなことはありません。ただし、一つだけ頼って良い人がいます。それは、ビジネスでアドバイスをしている人です。簡潔に言えば、専門のコンサルタントにだけは頼ってもいいです。
経営者の皆さんが抱えている問題や課題は千差万別です。非常に根の深い問題を抱えている方もいます。その場合は、専門のコンサルタントを頼ってください。
コンサルタントはビジネスでコンサルティングをしていますので、コンサルタントにとってはコンサルフィーを得ることになります。一方、頼る側は、それによって早急に問題解決できます。お互いにメリットがあるということです。
もし、あなたが問題を抱えていて、その問題を解決したいと思うなら、専門のコンサルタントを頼ってください。きっと解決の道筋を示してくれるはずです。