第277話 昼のワイドショーのコメンテーターと何でも屋コンサルタントの共通点
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みなさんは昼のワイドショーを見ることがありますか?「そんなのんきな番組を見る余裕なんてないよ!」なんて言う経営者の方もいるでしょう。
そうでしょうね。中小企業においては、社長自らが現場で奮闘する姿をよく見かけます。現場は社員に任せ、社長は経営に専念するというのが本来の姿ではありますが、中々そういうわけにはいきません。社長が現場に出なければ、会社が回らないのが現実です。
しかし、いつまでもそのような経営では会社は発展しません。会社を持続的に発展させるためには、やはり仕組みづくりが重要です。社長が現場でガミガミ言わなくても、会社が回るような仕組みです。当社はそのような企業に、社長が経営に専念できるような仕組みづくりのお手伝いをしています。
さて、以前から思っていたことですが、それは「昼のワイドショーに出演するコメンテーターと呼ばれる方々は、なんと博識なんだろう」ということです。
もちろん、コメンテーターそれぞれに専門分野はあるでしょう。しかし、さまざまなテーマに対し、司会者から振られた質問に瞬時に答えてしまうのですから、神業としか言いようがありません。
「自分は、それについては専門外だからよく分かりません」とか「興味がなく、研究もしていないので答えられません」などと言う答えは一切なく、見事なコメントで司会者をうならせてしまうのですから、天才としか言いようがありません。
しかし、それが本当にそのコメンテーターが持っている意見なのでしょうか。普段から考えている本物の見解でしょうか?
そのようなコメンテーターの話す言葉をよく聞いてみると「誰でもそうやって言うんじゃないの?」と思えるようなコメントばかりです。要するに、当たり障りのない、普通の言葉にしか聞こえないということです。
当然ですよね。平和ボケした日本に住んでいて、専門家でも当事者でもない人が、例えば「核兵器廃絶!」とか「戦争は今すぐやめましょう!」とか言っても、何の説得力もありません。何の納得感もありません。ただ単に、番組の意向に沿った意見を言っているにすぎないのが分かります。多分、ヒマ人か主婦感覚でコメントしているのでしょう。
誤解してほしくないのですが、核兵器を容認しているとか、戦争をどんどんやれと言っているのではありません。そうではなく、核兵器の何たるものか知らない人や、戦争を体験していない人が何を言っても本気には聞こえないということです。
そういう意味で言えば、被爆体験者や戦争体験者の方々の話は真実味があります。要するに、自分が体験してきたことでしか、真実は語れないということです。
翻ってコンサルタントです。コンサルタントの中には「何でも屋コンサルタント」という輩が存在します。コンサルティングメニューをたくさん掲げていて「何でもご相談ください。どんなテーマでもコンサルティングしますよ」と言っているコンサルタントです。
そのようなコンサルタントに遭遇すると「超能力者かスーパーマンか」と思えてしまうのですが、よく考えてみれば、そのような人はコンサルタントにはなっていないでしょう。多分、世界を救う預言者とかになっているでしょう。
コンサルタントになる人は、自分の過去の経験を活かして、それをキラーコンテンツに仕立ててコンサルティングを行います。当社の場合であれば「ショールームを活用した営業革新」であり「事業立て直しのためのチーム、チームワークづくり」です。
それが当社の専門であり、逆に言えば、それ以外のテーマは経験がないか浅いためコンサルティングのコンテンツにはしていません。
しかし何でも屋コンサルタントは「何でもご相談ください。何でもコンサルティングできますよ」と言っているのですから、常人では考えられないことです。それは、昼のワイドショーのコメンテーターと似ているということです。
お昼前後の時間帯は、民放各局どこもこぞってワイドショーを放送しています。それでビジネスとして成り立っているのですから「そんな番組要らないよ」という意見には賛同しかねますが、少なくとも、見ていてほとんど役に立たないというのが感想です。
何でも屋コンサルタントは「なんでもご相談ください」と言っているのですから、世の中の森羅万象全てを経験しているのでしょうか。そんなことはありませんね。そうであれば、机上の空論でコンサルティングしていることになります。机上の空論では役に立ちません。
本当にコンサルティングが必要な経営者の方は、自社が抱える問題・課題とコンサルティングテーマをよく見極めたうえで、専門コンサルタントを選んでください。
昼のワイドショーのコメンテーターのような、何でも屋コンサルタントにコンサルティングを依頼してはいけません。コバンザメのように、あなたの会社に貼り付いて離れなくなってしまいます。