第272話 強みがあっても、それだけではビジネスに生かすことはできない。



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「先生、ウチは強みがたくさんあって、それをショールームで、お客様に見てもらえるように展示しているんです」

 こう話すのは、先日、当社のセミナーにお越しになった建設業関係の社長です。

 強みをショールームで表現できるなんてすばらしいことですが、詳細をお聞きすると「な~んだ、そんな事か」というくらい拍子抜けしてしまいました。その強みとは何か? 実は、こんなことです。

 業界団体や業界の組合、地元自治体などからもらう、例えば許可証とか、感謝状とか、認定証とか、終了証とか、そういったものが額に入れられてショールームの壁にかけられています。それらは一定の技術を持っているとか、優秀な施工ができたとか、業界のルールーに基づいた仕事ができるとか、そういったことの証明です。

 したがって、それらが強みだと言えなくはないのですが、残念ながら、それらがあったとしても売上が上がるわけでもありません。それらがあるから、お客様が押し掛けてくるようなことは100%ありません。要するに、無駄なことをしているということです。

 こうお話しすると「そんなことはない!お客様はそれらをじっと見てくれるから、役に立っている」と、こんな風にムキになる方がいます。

 しかし「それじゃあ、そのお客様は全員必ず契約してくれるんですね?」とお聞きすると、黙ってしまいます。要するに、自分がやってきたことを、ただ単に自慢したいだけのことであって、多分役に立つだろうとしか考えていないということです。

 事実、あとでよく調査をしてみたら、契約してくれたお客様はそれほど気にしていなかったということ、じっと見ていたお客様は興味があって見ていたのではないということ、そういうことが分かったというのです。

 それでは、そんなものは全く必要ないかというと、そうでもありません。一定の技術を持っていたり認定されていたりすれば、お客様の安心感につながります。全く頓珍漢な業者でもなく、モグリでもなく、普通にまともな業者であることだけは確かです。

 しかし、ただそれだけです。普通にまともな業者なんて、世の中に掃いて捨てるほどいます。今のビジネスの世界で、施工技術が未熟だとか、製品のコストパフォーマンスが極端に悪いとか、飲食店で言えば味がまずくてどうしようもないとか、そんなビジネスは通用しません。

 それでは、自社の強みとはどういったものなのか、どうやって見つければいいのか、ということです。

 これは実際のセミナーでもお話ししていることですが、強みに独自性、専門性、客観性があることです。

 独自性、専門性は他社がまねしにくいものですので、これがあることは必要条件です。さらに、ココが重要なのですが、それらは客観性があるかということです。ここで客観性というのは「お客様から見て」ということです。

 例え、いくら自社が強みだと主張しても、お客様から見て魅力的だと思えなければ何の役にも立ちません。

 例えば「ウチは100年の歴史があって、地域に根付いた経営をしてきたのが強みです」といっても、お客様から見れば、それ自体がお客様の役に立つとか、メリットとかになることはありません。「それがどうしたの?」ということになりかねません。100年もやっているのだから、安心感とか地域の知名度とかはあるかもしれませんが。

 さて、強みを見つけたとしても、それだけではビジネスに活用することはできません。強みはキラーコンテンツに変換する必要があります。強みは調理されていない食材であり、お金をもらうには、それらを料理にして提供しなければならないのと同じです。

 この変換する工程が非常に難しく、実際のコンサルティングでもクライアントの方々は真剣になって考えています。必死に絞り出そうとしています。心の奥底から絞り出すような作業が必要です。ただ何となく、ぼんやりとビジネスを行っているのでは、自社の本当の強みもキラーコンテンツも生み出せません。

 冒頭の社長は、自社には強みがたくさんあると言っていましたが、たとえそれが独自性、専門性、客観性を持っていたとしても、残念ながらそれらは使えない、壁に飾っても意味がないということになります。

 みなさんに「貴社の強みは何ですか?」とお聞きすると「ウチはたくさんありますよ。今思い出すだけで10くらいは言えますよ」などと言う社長がいます。

 ちなみにそれをお聞きすると、残念ながら本当の強みではないことが分かります。皆さんは本当の意味で強みを知らないのです。強みが成立する条件は、独自性、専門性、客観性です。これらがなければ、ただの独りよがりです。

 仮に本当の強みがあったとしても、それ単体ではビジネスに活用することはできません。それをビジネスで活用して、お金に変えるためには何が必要か、そしてどうすれば、それを生み出せるのかを考えなければなりません。

 あなたの会社には独自性、専門性、客観性を持った強みがありますか? それをキラーコンテンツに変換できていますか?

 


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