第205話「先生のコンサルティングは普通で簡単ですね」と言った社長の勘違い
●最新セミナー情報●
大好評「業種×業態別 これからの儲かるショールームの作り方」セミナー、
2023年9月、10月受付中です。
新しいセミナーのカタチ「オンデマンドセミナー」は、いつでもどこでも参加できて好評です。
詳しくはセミナー情報をご覧ください。
●書籍のご案内●
「商流をつくって半自動的に儲かり続ける 業種×業態別 ショールーム営業戦略」好評発売中です。
またエッセンスブック、Web配信も発売中です。詳しくは書籍のご案内をご覧ください。
「先生のコンサルティングは普通で簡単ですね」
コンサルティングを開始してしばらくたった時、クライアントの社長が話した言葉です。そう言われて「え!難しいコンサルティングをやってほしかったの?」と聞き返しそうになりました。
実は、コンサルティングの難しさは机上にあるわけではなく、机上から実践に移すことにあるのです。要するに、こういうことです。
コンサルティングとは、むずかしい理論を教えるのではなく、ごく普通であっても皆さんが知らないこと、気が付いていないことを教えるものです。そして、それを実践できるようにするのが実務コンサルタントなのです。ここが難しいと言っているのです。
実際に、たった一言ヒントを与えただけで、それがきっかけとなって大きく売り上げを伸ばした会社の例があります。成功の扉を開けるカギがなくて困っていたところ、当社のコンサルティングで、そのカギが見つかったということです。
もちろん、カギが見つかって扉を開けただけではダメです。扉を開けられても、そこから苦難の道が始まります。しかし、扉を開けなければ道は開けません。
経営者の方は机上でノウハウを吸収し、それを基にしくみを作り、そして社員に実行してもらう。これができて初めて成功への道を歩めるのです。
もし仮に、当社のコンサルティングが難しい理論を教えるものであったならば、クライアントの皆さんはどうでしょう。その理論を実行できるでしょうか? そもそも超簡単なことも実行できないのに、むずかしい理論を咀嚼して実行に移せるものですか。
例えば、こうです。
「ショールーム営業は全員営業です」
「社長も部長も事務員さんも全員、営業の一員として『笑顔で挨拶、丁寧な対応』を実行してください」
どうですか? 簡単でしょ! 難しい理論は一切ありません。簡単だから、みなさん実行できるはずです。
ところが残念ながら、冒頭の社長はこれができませんでした。社長自身ができなかったのです。社長ができないものを、どうやって社員に実行してもらうのでしょう。社長は仏頂面しているくせに、社員には実行せよと言う。何かおかしいですよね。
今あげた例は、分かりやすくご説明するために単純化していますが、実際にあった話です。
コンサルタントと言うと、何かさっそうと現れて、むずかしい理論を駆使して難題を解決してしまう、そんなイメージを持つかもしれません。しかし実際には、かなり泥臭い、地べたを這いつくばうような仕事です。
同じことを何度も何度も、口が酸っぱくなるほど言い続けます。そして、ようやく理解してもらうのです。根気強くなければできない仕事です。
簡単なことが普通に実行できればコンサルタントなどいりません。それにショールーム活用のノウハウを皆さんが持っているなら、ショールーム営業コンサルティングもいりません。ところが、そうではないところに現実の難しさがあるのです。
コンサルティングでは、むずかしい理論は一切出てきません。決算書も必要ありません。どうか皆さん、勘違いしないでください。簡単なことを普通にできるようになってください。それをお手伝いするのが当社の仕事です。