第168話 経営者が経営に専念するための具体策


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 当然のことながら、経営者が経営をするから会社は大きくなるのであって、経営者がその日のやっつけ仕事をしていては会社は大きくなりません。何も会社が大きいほどいいと言っているわけではないですが、規模が大きくなればその分やれることも大きくなるので、拡大志向の経営者の方にとっては、そこを目指すということになるでしょう。

 経営者の方の多くは会社を大きくしたいと考えていますが、次の一手を打って社員に実行してもらわなければ望みは叶いません。だからといって、現場で社員にガミガミ言っていては売り上げにも利益にもなりません。ハッパやノルマをかけただけでは逆効果です。

 先日、このような経営者の方がご相談にお越しになりました。

「先生、私が現場であれこれ指示をしていてはアカンのです」
「しかし、それでないとショールームが回らんのです」

 この方、製造業を営む小さな会社の社長ですが、ショールームを使って製品PRをし、売上・利益を今よりももっと伸ばしたいと考えています。完全に拡大志向を持った方です。

 ところが、自分の思い通りに社員が動かないため、ショールームへの集客も製品説明も契約も自分が主導でやってしまうのです。そして、できない社員にガミガミとハッパをかけています。「分かっちゃいるけどやめられない」状態です。

 要するに、これをどう改善したらいいかというご相談です。社員に任せていてはスキル不足で集客も契約もできませんし、そうかといって自分で集客・契約していては体がいくつあっても足りません。

「先生、どうしたらいいでしょうね」

 そう質問されましたが、当社はショールーム営業コンサルタントですから、「コンサルティングを受けてください」としか言いようがありません。社長の真意は「コンサルティングを受けたら、社員に現場を任せられるようになるか」ということなんでしょうが。

 ショールーム営業コンサルティングの特徴は、実は、ショールーム営業に取り組むプロセスの中で社員が育つことです。

 見込み客開拓から契約までの導線を作り、ショールームイベントや展示会を効果測定と位置づけ、その前後のプロセスを繰り返します。これにより、社員の方は今、何をすべきなのか分かってくるということです。営業・業務が、いわゆるルーチンワークになって、システマチックになるということです。

 そうすれば、社長は現場でガミガミ言わずに経営に専念できます。経営に専念できれば売り上げ・利益は上がり、会社は大きくなります。

 もちろん、社長が現場を知ることは大切です。問題の発生原因も、問題の解決策も現場に落ちているからです。しかし、社長が現場でいちいち指示をしていては会社は大きくなりません。そんなの当たり前です。当たり前ですが、それができないのです。それが現実です。

 ショールーム営業コンサルティングは、経営者として社員の成長を願うなら取り組む価値のあるコンサルティングだと自負しています。

 社員が自分で考え、自分で行動し、自分たちでイベントの結果を評価する。そんな企業風土ができたら素晴らしいと思いませんか?


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