第115話 ショールーム営業で成功する人が持っている特徴
人はみな、何かしらで成功したいと思っています。しかし、成功する人としない人がいます。成功の定義はその人によって異なりますので、何が成功かは他人からすればよく分かりません。また、他人からは成功していると見えて、実は、不幸な人生を送っている方もいますし、その逆もあります。
例えば、株式や商品取引相場で勝つ人、会社で昇進して重役になる人、商売を大きくする人などは、お金が絡んでいますのでお金がたくさん入ることを成功としています。また、一般的にはそれを成功と言っています。
当社はショールーム営業のコンサルティングを行っていますので、ショールームを使ってビジネスを成功に導いている会社や経営者の方に非常に興味を覚えます。
ところが、中小企業でそのような企業はほとんどありません。本来行っている事業が好調で、それで売上・利益を出している企業はたくさんありますが、ショールームをマーケティングツールとして活用できている企業に出会ったことがありません。
したがって、ショールームをうまく使えれば「もっと売れて、もっと儲かるのに」という思いが強くあります。もったいないですね。ただし、わずかですがショールームで成功している経営者の方を知っていますので、その方たちの特徴は何かと考えたとき、ある一つの共通する考え方を持っていることに気が付きました。
「細井先生、ショールームに人を集めることが売上につながると思っていましたが、それだけじゃダメですね。それどころか、損する可能性もあることが分かりました」
「ショールームに人を集めてなんで損をするんだ?」と言いたいでしょう。だからあなたはショールームで儲けられないのです。ショールームで儲けられる人、すなわち成功する人は、これまでのショールームの常識を非常識と考えられる人だということです。
これまでのショールームの作り方、使い方を間違えているにもかかわらず、習慣的に同じことを繰り返している経営者の方は多いものです。そして最大の問題点は、自らが失敗していると感じていないことです。
現状否定、自己否定することは勇気が必要です。何せ、自分でやってきたことを捨てるわけですので、そうそう簡単にできるものでもありません。ある中小オーナー企業の経営者の方が、先代社長をさんざん否定しておいて、いざ自分が後継社長になったとたん自己否定どころか、周りから意見を言われることも拒んでいた例もあります。それくらい経営者の方は否定されることにアレルギーがあります。
これまでのショールームを否定して、新しい考え方取り入れることは勇気が必要です。なぜなら「それで売り上げが下がったらどうしよう」という恐怖心があるからです。それを打ち破って、新しいショールームの概念、形を取り入れることのできる経営者の方が成功していることに気が付いたというわけです。
ショールームというマーケティングツールは古くからあるものの、高度経済成長期やバブル期の概念や形態を未だに引きずっています。この概念や形態を否定することができれば、あなたは成功への道を歩んでいくことができます。実際に、そのような経営者の方が存在しますし、最近、増えてきました。
あなたは、これまでの古いショールームの概念や形態を打ち破ることができますか?