第156話 チームの弊害
「皆さんの会社はチームになっていますか?」とお聞きすると、「なっているよ、ワンチームだよ」とお答えになる方が多いです。中には「う~ん、そうだねえ。多分ね」などと答える方もいます。
ところがチームとは何かを尋ねると、答えられない方がほとんどです。「そんな定義みたいなことを尋ねられても困るよ」というような表情をされます。
ということは、チームとは何かを分からずに「ウチはワンチームだ」と言っているだけのことです。ラグビーで話題になったからと言って無理に使わなくてもいいと思うのですが、それはそれとして、その定義を考えてみましょう。
一般的にチームとは「共通の目的を持ち、その目的達成のために協力しながら作業をする集団」というような意味です。多少言い回しは違うかもしれませんが、おおむねこのような意味です。
言われてみれば、なるほどなとお思いになるでしょう。野球のチーム、サッカーのチーム、バスケットのチーム、どれも勝利という目標のためにメンバーが協力しながら戦っています。
しかし、当社が定義するチームはちょっと違います。それは「信頼感のある喧嘩」ができることであり、「その喧嘩が終わればお互いに尊重しあえる関係」を言います。
いかがでしょう。どこがどのように違うかお分かりになりますか?
一般的な「チーム」では、「チームの弊害」が発生します。「共通の目的を持ち、その目的達成のために協力しながら作業をする集団」ですから、大勢の意見には逆らえないことが往々にしてあります。
会社は利益を上げるという目標をもって動いています。その目標達成のために社長が考え方や行動の規範を社員に示し、それに従うように求めます。したがって、会社は同じ方向を向いて動くのです。それが必要だということです。
しかしそうであれば、その方向とは異なる少数意見や奇抜なアイデアは出てきません。なぜならば、皆、同じ考え方や行動をするからです。そのように訓練されているからです。仮に出てきたとしても闇に葬られます。
「何かちょっと違うんじゃないかな?」と思ったとしても、「めんどくさいことになるから黙っておこう」となって、本当に必要な意見やアイデアは出なくなります。これが「チームの弊害」です。
ところが、当社が定義するチームは、「信頼感のある喧嘩ができ、それが終わればお互いに尊重すること」です。もちろん共通の目標を持っています。
ここにはチームの弊害はありません。お互いに意見をぶつけ合い、喧嘩のようになったとしても、最後はお互いを尊重して終わる。これぞチームだと思いませんか?
ただ単に目標らしきものがあって、協力している風に見せながら足を引っ張りあい、遅々として作業が進まないということが実際に起きています。
問題が発生しているにもかかわらず「様子を見よう」の一言で済ませてしまう、そんな中で誰も意見を言わない組織というのは、チームどころか単なる集団としか言えません。
このチームの弊害を解消したり軽減する役割を持つのが、ダイナミックコンサルタントです。コンサルタントはお客様の会社の社員でもありませんし、役員でもありません。お客様の願望を叶え、悩みを解決するためのお手伝いをする存在です。
したがって客観的に物事をとらえ、成功に導くためにはどうすればよいかを考えます。誰の意見かではなく、その意見やアイデアはお客様にとって有効かどうかで判断します。
少数でも奇抜でも、その意見やアイデアがいいと思えば採用するようにアドバイスします。これがチームの弊害を解消できる理由です。
会社は歴史が長くなればなるほど特有の習慣が出来上がります。そしてそれは、知らず知らずのうちに考え方の基準や行動の原則として定着します。それが悪いことではありませんが、時には弊害となって現れます。
そんな雰囲気を感じたときは、コンサルタントを活用してみてはいかがでしょう。当社は、忌憚のない意見でお客様を成功に導きます。