第38話 作った製品を売れる商品に変換する方法

「うちの製品、こんなにいいんだけど、何で売れないんだろう?」

「こんなに苦労して作っているのに、なんでこんなに安いんだろう?

 こういった悩みや疑問を持ちながら、一生懸命モノづくりに励んでいる会社や経営者の方は多いものです。なんでもっと売れないのか、なんでこんなに安いのか、そう思ってはみるものの、なぜだかよく分かりません。分かっているなら改善すればいいだけのことですから、手の打ちようはあります。しかし、なぜなのかよく分からないから、どうしてだろうと思い悩みながらその日が暮れていき、結局何年も同じことを繰り返しているわけです。

 ある焼き物の産地ではかつて、原料が製品に変化し、製品に価値がついて商品に変化し、その商品が市場へと販売されていく過程で完全分業制がとられていました。卸問屋の注文に応じて製造メーカーはただ作るのみ。その製品がどのように商品化され、何処へどのように販売されて、どのように使われるかは全く分からない。ただ言われた仕事を黙々とこなすだけ、という仕事だったのです。したがって、言われた通りの製品を言われた数だけ作るのは非常に正確であり、またそれが技術力であり信用力だったのです。

 ところが、30年ほど前から様子が変わりました。生産現場が中国や、フィリピンなどの東南アジアに移ってしまったのです。人件費削減や、バブル経済後の円高といった世界的な経済情勢の変化が背景にあったことは言うまでもありません。

 今から思えば急激な変化だったと言えるのですが、日々の仕事を一生懸命やっている人たちにとっては変化はゆっくりで、いわゆる「ゆでガエル」状態に陥ってしまいました。そのうち好転するだろうとの期待感もあり、過剰な設備投資に手を染めた結果、会社は倒産もしくは自己破産という事業者が大勢いました。

 しかし、問題は経済情勢だけではありません。サプライチェーンが完全分業制であったため、製造メーカーは「販売」=「営業」を全く知りませんでした。卸問屋の言うことを聞くのみで、作ることしかしてこなかったことが大きな原因でもあったのです。

 営業を知らないのですから、卸問屋から注文が途絶えて、何をどう作ればいいのか全く分かりません。消費者が何を求めているのか、売れ筋の価格帯はどこにあるのか、そんな情報も入手できません。いくらいい原料で、いい技術で、苦労をして手間をかけて作っても、消費者にそれを知ってもらう手段もありません。こうなったらもはや廃業まっしぐらです。

 一方、同様なメーカーであっても業態変化を成し遂げ、製造から小売りまで、一貫して自社で行う製造販売で成功した会社もあります。自社でショールームを持ち、消費者の声を聴くとともに、生活スタイルに合わせた商品のコーディネートを提案することで売り上げを伸ばしています。

 製造現場でいくらいい製品を作っても、それを消費者が欲しいと思える商品に変換することはたやすいことではありません。しかし、1つだけ確実に、しかも素早く変換する方法があります。ショールームです。ただし、ショールームを造って展示しただけでは変換することはできません。当然、手順や仕組みが必要になってきます。

 いい製品を作っているのに売れない、こんなに苦労して作っているのに安く買いたたかれてしまう。そういった経営者の方は、製品を商品に変換できていないはずです。それらを改善する最も有効な方法がショールーム営業です。ただし、ショールームの使い方を間違えないこと、ショールーム営業のしくみを導入すること、これが条件です。

 ショールーム営業、絶対もうかります。貴社もチャレンジしてみてください。