第28話 優秀な人材の集め方 2020/4/7

 「うちの会社の場合、上場費用は年間4000万円もかかっているんですよ」ある上場企業の社長の言葉です。「それだけかけても知名度を上げて優秀な社員を集めたいんです」この会社、一般に大企業とは言えないもののジャスダックに上場しているくらいですし、会社法に当てはめれば立派な大企業に分類されます。

 最近までの好景気もあって人材確保に苦労をしていたこともあるでしょうが、会社の発展には優秀な人材が不可欠だということをよく理解しているのです。上場の目的は資金集めではなく人材集めのためなのです。

 人材を集める場合、大企業や知名度が高い企業であれば学生の方から集まってくるでしょうから、その中から欲しい人材を採用すればいいのですが、中小企業の場合募集してもなかなか集まりません。そこでこちらから学校に訪問して、就職指導の先生と人間関係を作るといった営業が必要になります。

 ところがこの営業に力を入れていない中小企業が多いのが現状です。担当者がいないとか時間がないとかが営業をしない理由なのですが、それでは自社製品を売るのに営業しないんですかと聞いてみると、「いや、そんなことはない。当社は優秀な営業マンがいるから会社がやっていけるんですよ」と答えます。

 それではその優秀な営業マンはどうやって入社したのでしょう。運?偶然?そんなことなら会社を運任せにしているのと同じです。営業ができない人材を抱えた営業の担当長なら1度や2度は思ったことがあるでしょう。もうちょっとましな人材を採用しろよと。

 会社は自社製品や仕入れた製品、サービスを売ることで成り立ちますが、その製品やサービスを商品にするのは営業です。そうであれば採用をハローワークの求人票任せにするのではなく、学校の就職指導の先生の所へ営業に行くことが必要なはずです。そこで優秀な学生を紹介してもらうことで安定的な採用が実現するのです。

 もし自社にショールームがあったならどうでしょう。就職指導の先生にアピールしやすいと思いませんか?会社訪問に来た学生に自社を紹介しやすいと思いませんか?営業はやはり、人と人が会うことによって効果が最大限に現れます。電話やメールは手軽ですが決して営業の決定的な手段にはなりません。自社の将来を決める人材の採用をハローワークの求人票で済ませていいわけがありません。モノやサービスを売るための営業マン教育は熱心なのに、その人材の原石である学生を採用する担当者の教育や選任がおろそかではいけませんよね。

 ショールームは会社の資産です。大きなお金をかけてせっかく造ったのですから活用しなければもったいないです。活用することによってキャッシュを生むことになるのですから、なんにでも活用しましょう。採用の場面にも使えるはずです。