第12話 ショールーム営業は習慣化すれば怖くない 2019/12/17

「主文、被告を懲役7年の刑に処する」静かな法廷に裁判長の声が響きます。続けて判決理由が述べられるのですが、判決を聞いたとき私は、「しょうがないんだろうな」という感想を持ちました。

この裁判の被告の男、過去にも仲間と何度も窃盗を繰り返し、逮捕と出所を重ねてきたにもかかわらず、今度はより罪の重い強盗で逮捕され、今回の判決に至ったのです。年齢は21歳、離婚した父親、母親が出廷し身元引受人になると約束し、本人も「もうやりません」「反省しています」「悪い仲間ともう付き合いません」「今度こそ更生します」と誓っていました。しかし情状酌量の余地なしで求刑に近い判決になりました。当然執行猶予は付きませんでした。公判での被告人質問で検察も裁判官も同じことを聞きます。「悪いとわかっていてなぜやったのですか?」「被害者のことは考えなかったのですか?」「もう二度とやらないと誓いますか?」 被告人の答えは、「仲間に誘われてやってしまった」「被害者のことはその時は考えなかった」「もう二度とやらないと誓います」 しかし裁判官は知っています。この男は常習犯でまたいつか同じことを繰り返すことを。

私は社会勉強とコンサルタントの一助になればと思い、裁判の傍聴に出かけることがあります。殺人事件のような重大事件もあれば、比較的軽い刑罰の窃盗や交通事故のような事件もあります。その中で常習性が強いのは違法薬物だというのは皆さんご存じだと思いますが、実は窃盗も常習性が強いのです。一種の病気だとも言えます。まさにこの被告の男は窃盗犯罪を繰り返す常習犯なのです。犯行が常習的になると難なく罪を犯してしまうようです。

常習性というと現代では悪い意味でつかわれることが多いですが、これを言い換えると習慣性となります。皆さん物事を始めるときは面倒だとか時間がないという理由で三日坊主に終わってしまう場合がありますよね。しかしそれを我慢して習慣にしてしまえば何の苦もなく行うことができ、逆にやらないと1日が終わった気にならないという風に思うでしょう。朝の体操だったり昼のウオーキングだったり夜の歯磨きだったり。

せっかくショールームを作ったのに結局活用できずにほったらかしにしてしまうのも、ショールーム営業が習慣になっていなかったり、しくみとして回せていないからと言えます。ショールームを活用すればもっと売上・利益があがるのに習慣化できていなくて、たまにショールームイベントを開催するものだから面倒くさい、やっても意味がない、時間がない、などという意見が出るのです。ところが習慣化してしまえばやらないほうが変、いつもやっていることだから別に面倒でもない、スケジュール化してあるからそれに向かってやるだけ、という意見に変わってきます。

要は生活と同じでショールーム営業を習慣化すればいいのです。しかしこれにはコツが必要です。思い付きで始めると三日坊主で終わります。趣旨が違うためここでは詳しく述べませんが、そのコツとはしくみを導入するということです。

常習性、習慣性、悪い意味と良い意味にとらえることができますが、皆さんはよい意味のショールーム営業の習慣化に取り組んでください。そうすればショールームイベントも簡単です。習慣にするかしないかの違いで成功するかしないかの分かれ道になります。ショールーム営業を習慣化しましょう。成功したいという強い意志としくみの導入ができれば必ず成功します。バファローコンサルティングはそのお手伝いをさせていただきます。

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