第8話 突然の死 2019/11/19
「守ってやれなくてごめんな・・・」突然妻に先立たれ、棺に向かってこう悲痛な言葉をかけたのはクライアントのN氏です。妻42歳、夫と2人の子供を残して天国へ旅立ってしましました。毎年成人検診を受診し、健康に気を配っていたにもかかわらず入浴中に倒れ、帰らぬ人になりました。
故人は仕事を持っていて、職場では大活躍だったそうです。また、子供が通う中学校のPTA役員も務めていて、公私ともに忙しくも充実した毎日を送っていました。ところが突然こんな事態になってしまい、周りは右往左往し嘆き悲しみ、通夜には300人を超える弔問客が訪れ、葬儀にも会場にあふれるほどの人が集まりました。故人の母親は出棺に際し「行かないで」と棺に縋り泣きじゃくるばかり。何とも表現のしようのないほど痛ましく悲しい死だったのです。
人には必ず死が訪れます。しかし42歳では早すぎます。もっともっとやりたいことがあったでしょうし、子供の成長も見届けたかったでしょうし、仕事もPTA活動も頑張りたかったでしょう。働き盛りの40歳代の女性が亡くなるということは、少し大げさかもしれませんが日本経済の損失です。日本経済を支えているのは中小企業であり、そこで働く人々なのです。そういった意味でも貴重な戦力を日本は失ったのです。実に悲しむべきことです。
今生きている働き盛りの我々はどうでしょう。頑張っている、一生懸命働いている、悔いのない人生を生きている、と言えるでしょうか。もしあなたが今突然死んでしまうとしてその時、これまでやってきたから悔いはないと言えるでしょうか。残念ながら私は当分の間そうは言えません。全くやり切れていないし、これからもっともっとやらなければならないことがたくさんあるからです。ショールーム営業で売上・利益を増大させ、中小企業をもっと元気にしたいという想いを満たすまでは死んでも死に切れません。
人生は不公平なことや理不尽なことが多いです。しかしそれを他人のせいにしてなまけたり努力しないのであれば、いつまでたっても自分の人生は変わりません。悔しいことも悲しいこともそれをばねにして飛躍するのです。頼りになるのは自分だけです。しかしサポートしてくれる人はあなたの周りにたくさんいるはずです。
クライアントのN氏も2人の子供たちも立ち止まっているわけにはいきません。愛する妻でありお母さんが亡くなったのは悲しいですが、残された家族はそれをばねに生きていくのです。世の中つらいことが多いですが、一生懸命頑張って努力すれば、すべてとはいかなくてもいつかは結果が出るでしょう。
死に際にいい人生だった、悔いのない人生だった、やり切った、と自分自身が言えるよう努力します。貴社をサポートする存在でありたいと願っています。