主な内容

まえがき

本書は「資金力のない中小企業が、小さなショールームを作って、今よりも売上・利益を大きく伸ばす方法」について書いた専門の書籍です。

もっと言えば、見込み客開拓から契約までの導線を作り、システマチックに、そしてムダなお金を使わずに効率よく売上・利益を向上させるための戦略について解説した、ショールームを持つ経営者のための専門書です。

今「ショールームを持つ経営者」と申し上げましたが、むしろ現在ショールームを持っておらず、これから作ろうとしている方、また経営者の方ばかりではなく、営業責任者の方にも大いに参考になる書籍であると自負しています。

ショールームというと、大企業の広くて立派な「ハコ（建物）」「モノ（製品）」を思い浮かべるかもしれませんが、中小企業にとってはむしろ、そのようなショールームは必要ありません。

小さくても、独自性、専門性のあるショールームを作って儲けている会社はたくさんあります。

要するに、企業規模や業態に合わせて、自社に最適なショールームを作ることが肝心だということです。

それなのに、これまでのおかしな常識にとらわれて「ショールームはこう在るべきだ」などと、大企業のまねをするから失敗するのです。

これからショールームを作ろうとしている方、ショールームで儲けたいと思っている方は、本書をよく読んでいただきたく思います。

なぜなら、本書の内容は通常のショールームに対する常識とはまるで異なっており、この本に書かれていることを実践できれば、ビジネスで大成功することも夢ではないからです。

そして、これまでに失敗のショールームを作ってしまった方にも、取り返すチャンスは残っています。

詳しくは本文に書いていますが、数多くのモデルハウス（ショールーム）を持て余していたある会社は、それを思い切ってグッと少なくしてしまったのです。

これが功を奏し、経営が好転した例があります。

本書は、少ないお金で売上・利益を上げていく戦略について、独自の理論と実例を交えて詳しく書いた本です。

またショールームとは言うものの、その形態の一つである展示会のやり方や、モデルハウスを使ったイベントのやり方についても触れています。

大切なことは、ショールームにお金をかけなくても、集客も契約もできるということです。ここを、多くの経営者の方が間違えるのです。

たとえ２坪の小さなショールームであっても、使い方を間違えなければ立派にその役目を果たしてくれます。

この本を手に取っていただいている読者の方は、中小企業の経営者の方だと思います。

そのような会社の多くは、ショールームを作ろうにも資金力に問題があります。

そんな経営者の方々のために、少ないお金で効果的なショールームを作って儲ける方法をご指南できないかと考え、本書を書き上げました。

本書を通じてショールームを運営する経営者の方々の、売上・利益の向上に役立つのであればこれに勝る幸せはありません。